為替ポジションと為替レートリスクについて
為替ポジションと為替レートリスク
FXの取引を進めていく上でとても重要な、為替レートのリスクを考えて見ましょう。為替レートのリスクは、同じ通貨の売りと買いを同額、同じ期間で持っていれば、為替レートリスクは、相殺されるのでリスクはゼロということになります。
しかし、通貨、金額、期間がひとつでも違えば為替レートのリスクが発生することになります。このような状態のことをミスマッチポジションといいます。このミスマッチポジションを逆に利用して利益を得ることができる方法を紹介します。
例えば、3ヶ月後にドルの金利が下がり、ドルと円の金利差が縮小する可能性があるとしましょう。こうした時は、6ヶ月の先物取引で、直物ドルを売って、6ヶ月の円を買うのに対して、直物円を売って、3ヶ月のドルを買います。
そして、3ヵ月後にドルと円の金利差が縮小したことを確認してからドルを買って円を売ります。6ヶ月の円先物について、3ヶ月のドル先物を2回買うことで、ポジションをマッチさせるわけです。これはドル金利が読み通り下がったため、円との金利差分利益が出たというわけです。
ポジションの評価は正しく評価すること
先物取引や通貨ポジションは、その時々で正しく評価する必要があります。これまで、企業の一部では為替を利用した収益の操作が行われてきました。それは、先物為替の予約が貸借対照表に載らないということを利用してのことであり、その管理の仕方に問題があったとも言えます。
代表的な事例として、先物の為替予約の実行日に決済をせずに、予約レートを延長するという例があります。(延長期間のスワップレートの加減)実際の例で見てみましょう。輸出業者が3ヶ月後に輸出代金を受け取る場合、3ヶ月先物のドルを売り、円を買います。
しかし、3ヵ月後、為替レートが円安に動いた場合には、受け取ったドルの代金を直物レートで売ったほうが利益が出るので、リスクヘッジで先物予約を使用しないで、次の3ヶ月に予約を延長してしまいます。
次の3ヵ月後、またまた円安に動いてしまった場合は、予約を行使すると更に多額の損失が出るため、再度、期間を延長してしまうのです。このような期間延長を繰り返してしていくと、負のスパイラルに陥ってしますのです。
しかし、このような損失は、貸借対照表に載らないので、正しい時価評価ができず、問題は隠されたまま、先送りされてしまいます。
こうしたことが、収益操作や損失隠しとみられ、企業全体に多大な損失(粉飾決算)を招いてしまうというわけです。ポジションの評価は正しく行うとともに、このような行為がなされないような管理体制が企業には望まれるのです。